おうち英語

インターナショナルスクールの授業をおうち英語で再現

どんぐり家は海外駐在時に子どもを現地校やインターナショナルスクールに通わせていたことがあります。

くぬぎちゃん

海外ではどんな授業しているのでしょう。
おうち英語に応用できる授業はありますか?

どんぐりばぁば

ありますよ!
帰国後どんぐりばぁばがおうちで試していたインターナショナルスクールの授業内容を、今日はご紹介しますね。

この方法はJOES (海外子女教育振興財団)の帰国子女のための外国語保持教室に以前子どもが通っていた時にも、似た取り組みをしたのでお勧めです。

目次

一つのお題にいろいろなアプローチを試みる「教科横断的学習」

  • Curwood, J. S., & Gauci, R. (2020). Asia Literacy, Culturally Sustaining Pedagogy and the Australian Curriculum. English in Australia, 55(2), 15–23.
  • Oxford Teachers’ Academyで学んだ方法

今回ご紹介するのは、子どもがインターナショナルスクールで体験した授業内容ですが、関連するCurwood先生グループが2020年に出された論文と、どんぐりばぁばがOxford Teachers’ Academyで学んだ方法もいっしょにご案内します。

この方法は、JOES (海外子女教育振興財団)の帰国子女のための外国語保持教室に子どもが通っていた時にも、よく取り組んでいた記憶です。

今回のポイントは、「一つのお題に対していろいろなアプローチを試みる」学習方法です。

このアプローチ(教科横断的学習)は特にオーストラリアで多くの論文が出されています。ご紹介するCurwood先生グループは、オーストラリアの中等教育(Year 9 の16歳)に英語と歴史を教える教員です。

オーストラリアでは「オーストラリアの若者のための教育目標に関するメルボルン宣言(The Melbourne Declaration on Educational Goals for Young Australians)」で、2014年までにアジアとオーストラリアの関係をさまざまな教科を通じて学習させることが目標の一つに盛り込まれました(Curwood and Gauci, 2020, p.16)。

そこでCurwood先生たちは生徒の異文化理解を深めるために、アジアに関連する映画・小説・詩を授業に積極的に導入して多角的な視点を身につける授業をおこないました。

さまざまなアプローチで一つのお題を学習すると理解が深まることがCurwood先生グループの論文から理解できますね。

インターナショナルスクールでも横断的学習は人気

どんぐりばぁばが子どもを通わせていた海外のナーサリーやインターナショナルスクールでも、Curwood先生グループと似た取り組みが年に数回実施されていました。

たとえば、「今週は『昆虫』がお題です」と学校から連絡がきます。その週の学校はこんな感じです。

スクロールできます
授業名授業内容家庭でのヘルプ
英語(国語)「昆虫」が題材な本を読む
「昆虫」に関して家からぬいぐるみや本などを持参して説明(Show & Tell)
Show & Tellは家庭で要練習
算数文章題が「昆虫」を使用文章題特有の表現は要学習
理科「昆虫」の生態の理解:みつばちのダンスと餌の位置家で復習
社会「昆虫」の社会構造:アリの階級制度家で復習
美術「昆虫」をクラフトで作成
「昆虫」の扮装をして学内をパレード
扮装の材料など要準備
音楽「昆虫」の歌を合唱
「昆虫」の鳴き声を楽器でマネ
なし
体育「昆虫」の動きをマネなし
図書館「昆虫」関連の本の展示・貸出家庭で一緒に読書
どんぐりばぁばの子どもが通った海外のインターナショナルスクール例

子どもたちは一週間「虫づくし」なので、すっかり昆虫ファンになって理解も進みます。さまざまなアプローチで一つのお題を学習する「横断的学習」は子どもの理解を深めますね

おうち英語に横断的学習を応用:8つのラーニングエリアを意識

小さいお子様方にも一つのお題をいろいろな角度から学習すると良い結果が出ることが分かっています。

どんぐりばぁばがOxford Teachers’ Academyで学んだ際もCurwood先生グループの実践と似た方法が紹介されていました。

8つの学習目的それぞれにアクティビティ

Oxford Teachers’ Academyでも、子どもに英語を教える時は以下の8つの分野(ラーニングエリア)からアプローチすると効率が良いと教えています。手を変え品を変えいろいろなアプローチを試みることで、「一つのお題」を子どもに効果的に学習させることができます。

  1. 子どもが自分の周りの世界を知るきっかけにする

2. 子どもが新らしい語彙を学ぶ

3. 子どもに本を読み聞かせる。簡単な役の劇をする

4. 子どもと歌を歌う

5. 子どもが身体を使ったり動いたりして遊ぶ

6. 子どもと絵を描いたり工作したりする

7. 子どもと対象について深く考えて話し合いをする

8. 子どもの日常生活に起きる問題に効果的に対応する能力をいっしょに学ぶ

8つの学習目的とアクティビティを「昆虫」を例に考える

先ほどのインターナショナルスクールの「昆虫」のお題について、8つの分野(ラーニングエリア)のアプローチからおうち英語で使えるように仕立て直してみましょう

スクロールできます
8つの分野使用ツール昆虫をお題にした場合の例
世界を知るYouTube例Super Simple Play with Caitie!のAmazing Bugs! 《昆虫の足は何本?羽は?など質問を通して昆虫に関する基礎知識を子どもが学習》
語彙学習基本語彙例ant/dragonfly/mantis(かまきり)/butterfly/ladybug/bee/cicada(せみ)/beetle(かぶと虫)/grasshopper(バッタ)/mosquito(蚊)/moth(蛾)
本と劇みつばちと女の子の絵本Bee My Friend (著者Igloo Books/絵Mike Byrne)PoppyちゃんとBumble beeが紆余曲折の末に仲良くなる話を読み聞かせる。簡単な劇にも仕立てる
YouTube例Super Simple SongsのButterfly Ladybug Bumblebee
身体活動YouTube例Dance ‘n Beats Lab のPreschool Learn to Dance: Bugs and Crawly Things
クラフトYouTube例Bunny TalesのLadybug Counting /Butterfuly Matching/ Insect Activities/DIY Educational Resources 《昆虫のクラフトをあらかじめ用意。子どもと楽しむ》
ディスカッション絶滅危惧種の記事世界最大のパプアニューギニアの蝶が絶滅の危機(World’s largest butterfuly/extinction絶滅/endangered species絶滅危惧種/Papua New Guinea)《絶滅危惧種の背景知識(資源開発が蝶の生息地に影響)も説明》
生活に役立つスキル昆虫採集昆虫採集(Bug catching)にトライ:お家の中でおもちゃの虫取り網と昆虫の絵や写真を使って子どもと一緒にゲーム感覚で取り組む
Oxford Teachers’ Academyの講義を参考に作成

今回はYouTubeを中心にご紹介しましたが、「おうち英語 昆虫」のキーワードで検索するとさまざまなアクティビティがたくさんのインスタグラムやブログに載っています。

8つの分野を意識すれば、いろいろなお題で比較的簡単にインターナショナルスクールの授業をおうち英語で再現できそうです。

まとめ

おうち英語で一つのお題を考えたら、8つのラーニングエリアに分けて取り組めば8回楽しめますね!一週間に一つお題があれば8つアクティビティを試すとほぼ毎日お子さまと一緒に取り組むことができそうです。

もちろん、8つ全部のアプローチ方法を無理して試す必要はありません。お子さまの好きそうなアクティビティからまずは試してくださいね。

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